母が交通事故に遭い、最低限のお金しかもらえなかった話です

横断歩道を渡らなかった母にも過失があった為強い態度に出られませんでした

私の母が交通事故に遭遇したときの体験談です。
交通事故に遭遇したのは信号のない十字路でした。そこには横断歩道があるのですが、母は急いでいたのか、横断歩道のないところを渡ろうとしていたとのことでした。すると突然左折する車が突っ込んできて、母と衝突しました。車はあわててブレーキをかけたのですが間に合わず、母の足の上をそのまま通過しました。
私はその時たまたま家に居たのですが、事故を見かけていた人が電話をしてくれたため事故を知ることができ、すぐに現場に向かいました。現場に向かうと母に対して車に乗っていた20代くらいの男性が怒鳴りつけていました。慌ててそばまで駆け寄ると、男性は母に対し横断歩道を渡っていなかったことに腹を立てていました。
母は事故に遭ったことと痛みとでパニックになっていました。そこで私が警察と救急車に連絡をしようとしましたが、相手が警察には言わないで欲しいと言ってきました。聞くと対人事故になると免許が取り消しになるとのことでした。
こちらにも落ち度があるので強い態度に出ることが出来ず、結局了承してしまいました。ほどなくして救急車が来て母親は病院に運ばれました。母親は足首骨折で全治3か月と診断されました。

相手は治療費しか払ってくれませんでした。警察をきちんと呼ぶべきでした

その後、相手の保険会社がこちらに訪れ、治療費は全額支払いますと言ってくれました。相手の言う通り、治療費に関しては治療開始当日から相手の保険での支払いとなるため、何の負担もありませんでした。
ところが相手はそれ以上のお金を支払うそぶりを全く見せません。母はそれに憤慨し、普通は相手が事故を起こしたんだから賠償金を支払うはずだと文句ばかり言います。
そこで相手に直接そのことを話しようと、相手との面談をセッティングしました。すると相手側の保険会社は横断歩道を通らずに十字路を渡ったそちらにも事故を起こした原因はあるから、治療費は支払うけれども賠償金を支払う必要はないと言ってきました。
この保険会社の態度に母の怒りは頂点に達し、私がいくらなだめても全く聞く耳を持ちませんでした。相手も一歩も引きさがる様子はなく、話がまとまるどころか完全に喧嘩別れで面談は終わりました。
困り果てた私は母の加入している医療保険の担当者に相談してみることにしました。すると保険の担当者はまず、警察の実況見分を行ったか聞いてきました。実況見分は行っていないことを告げると、それだと事故の状況が分からないので相手に慰謝料を請求できないと言われました。後は後遺障害が付くかどうかだという話でしたが、後遺障害は結局付かず、相手にもらったのは治療費だけになりました。私は事故直後の対応のまずさを後悔しました。母は今でも納得していません。